多様なメンバーとグローバルプロジェクトを成し遂げるには、誤解を避けるために注意を配った計画と明確な調整が特に必要となります。国内プロジェクトを運営する際、日本人チームは、特定の仕事や役割を明確にせず、互いに助け合うために空気を読むといった暗黙のコミュニケーションに頼りがちです。グローバルな同僚との密接なチームワークそして高い意欲を持ち続けるためには、よりずっと明確に意思疎通を図る必要があります。以下に述べる10のステップは、多様なグループが共に目標をより一層成功させるためのステップです。

  1. プロジェクトの定義

どんな問題を解決したいのか、成功の利点は何か、どんな資源や予算を使えるのかを認識してから、あらゆるプロジェクトを開始する。サイモン・シネックが唱えるように「なぜから始める」ことは、意欲を掻き立て、チーム調整をしていく手助けとなる。特に、理由や方法がはっきりと説明されないまま、ほのめかされるようなことがよくある日本の組織では有効である。

  1. 投資家の特定

プロジェクトの成功から利益を得る人、または失敗から不利益を被る人全てをリストアップし、これらの人々と関係を適切に作れるようにする。日本では、提案したソリューションに影響を与える者、使用者、そして管理者の見込みのある人々に情報を常に提供し関わらせ続けることによって、最大限のサポートが得られ、遅延が最小限に抑えることができる。

  1. サブプロジェクトのマッピング

自分がする仕事を「作業分解図(WBS)」により、3つの連鎖レベルで視覚的に示す:1.メインサブプロジェクト、2.重要なステップ又はマイルストーン、3.各ステップの役割。このプラニングにおけるサブプロジェクトのオーナーの協力を得ることで、彼らの理解と意欲を持続できることが理想的。

  1. 活動ネットワークの構築

あらゆるプロジェクトのステップに対してマイルストーン、継続時間、所有者、明確な完成基準を書く。どのように全てが連結しているかを見る最も簡単な方法は、ガントチャートであり、ガントチャートは「クリティカル・パス(臨界経路)」を示す。同時進行でどの段階を取り組むことができるのかを見ることができるため、時間節約ができ、またどの順番で取り組まれなければならないかを見て犠牲の大きい遅延を避けることができる(例えば、家を建てる場合に、1.計画を立てる、2.レンガとセメントを注文、3.穴を掘る、4.壁を作る、という順序を考える。レンガを取り寄せ穴を掘るまで壁は作れない。これが家を建てる際のクリティカル・パスとなる。ステップ2と3を同時進行することでより早くプロジェクトを終了させる選択肢もある。)

  1. 役割の明確化

全てのプロジェクト投資家が明確にかつ効果的に従事できるように、「RACI」と呼ばれる責任分担表を使う。R.A.C.I.の「R」は、「責任のある(Responsible)」スポンサー 又は成功目標を定義する重役オーナーを意味し、「A」は、彼らに報告し、メソッドを決断、チーム運営を調整する「説明できる(Accountable)」プロジェクトマネージャーを意味する。また、専門家のアドバイスを得るために「相談される(Consulted)」べきまたはプロジェクト状況について「知らされる(Informed)」べき他の投資家を示す。書面でこれを計画すれば、日本の非公式の「根回し」や公式の「稟議書」プロセスは、数段早くそして円滑になる。

  1. スケジュール計画

ここまでくると基本の計画は明確なので、全ての依存部分(クリティカル・パス作業関係)を追跡するためのプロジェクト日程を作成し、日程の鉢合わせを回避しながら、実際の日にちを追加していくことができる。様々な国民休日の日、タイムゾーン、働き方、繁忙期を配慮する。

  1. リスク管理

時間と予算の成功を確実なものとするために、プロジェクトにおける5つの最重要リスクを認識し、影響と可能性により各リスクをランク付けする。1番目と2番目のリスクに対しては、原因の根源となる部分を修正するための戦略と共にリスク対応プランを作成する。日本における明確なリスク計画は、投資家の自信や支援を確立する一方で、グローバル的には文化的な働き方の違いを克服する手助けとなる。

  1. コミュニケーションの定義

明確な議題、効率的な準備、明確な要処置事項、状況報告を伴いながら、1時間以内に終了することができるプロジェクト会議の形式および頻度を決断する。日本の会議では、参加者が何を言うべきかを準備できるよう事前にトピックや役割を共有しておくとより迅速に進行する。議長、書記、記録係などの役割をメンバーの中で持ち回り制にすると、参加率が上がる。

  1. 変化に対する準備

変化規制計画を定義することにより、犠牲の大きい誤解を避ける-事前に誰が計画を変更でき、どのように報告されるべきかを示しておく。これにより、変更の要望は常に適材適時で伝わり、最優先されて共有することができる。

  1. 成功のメリットを共有

成功とは、チームが成功とはどんなものであるかを把握している場合のみ、実現できる。そのため、プロジェクト開始前に、全てのメンバーが各自の役割に対して同意し、SMART目標を持っていることを確実なものとする。プロジェクトの測定基準は全て「特定(Specific)」「測定可能(Measurable)」「達成可能(Achievable)」「結果重視(Results-focused)」「期限(Time-bound)」であるべきだ。日本人チームは、最初に何をするべきで、互いにどう支え合うか空気を読むことで分かるので、仕事の詳細や期限を知らずに働くことに慣れている。締め切りや理由に基づき各自の責任や優先順位を決めることに慣れているグローバルプロジェクトメンバーは、こちらから積極的に各個人に仕事を割り当て、締め切りや動機を与えない限り、混乱し、受け身的になるだろう。

成功するプロジェクトマネジメントについてもっと知りたい方は、東京八重洲にあるJグローバルインスティチュートに、4月…日19時にお越しください。アンドリュー・ニューマン氏(PMP)をゲストスピーカーとしてお招きします。

この記事は、PMPであるアンドリュー・ニューマンとジョン・リンチ(JIC)により書かれたものであり、アンドリュー・ニューマンのプレゼンテーションに基づいています(PMP:プロジェクトマネジメント専門認定は、プロジェクトマネジメント分野で広く認められており、専門訓練と能力の一環として時々更新されなければならないCPAと同様の認定です)。

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